日本の吉祥文 縁起を招く実りの文様 陶器に描かれる「ぶどう文様」の魅力

食器(tableware)

豊かに実る房は、幸せを結ぶしるし

たっぷりと実をつけるぶどうは、古くから「子孫繁栄」「豊穣」「長寿」など、さまざまな幸福を象徴する吉祥文様として親しまれてきました。
その由来は日本だけでなく、中国など東アジアにも共通しており、古代から人々にとって“豊かな実り”を願う特別な模様とされてきました。


🍇 ぶどう文様の意味と由来

ぶどうの房には数えきれないほどの実がなり、たくさんの「実り」や「恵み」を表しています。
その姿は、多産・商売繁盛・家族の繁栄の象徴とされました。

さらに、蔓(つる)が力強く伸びていく様子から、
「子孫繁栄」「家系の安泰」「長寿」への願いが込められています。
一年を通して絶えることのない蔓は、健康や長生きの象徴でもあります。

また、音の響きが「武道(ぶどう)」に通じることから、
武運長久や技芸上達を祈る意味も重ねられ、武家文化でも好まれました。


🍷 工芸品に描かれる“吉祥のぶどう”

奈良時代には、すでに正倉院の染織品や陶器にその姿を見ることができます。
桃山時代以降も、陶磁器・漆器・染物などに盛んに描かれ、
お祝いの席を飾る“縁起の良い意匠”として受け継がれてきました。

中でも、陶器のぶどう文は古今東西を問わず人気が高く、
日本でも代表的な吉祥文様のひとつとして今も愛されています。

リスや鳥などの動物と組み合わせた「葡萄唐草」などの図案は、
生命力や家族のつながりをより強く表現した文様として知られています。


🎁 贈り物に選びたい「ぶどう文様」

ぶどう文の陶器を贈るときは、
「豊かな実が多く、“家族円満”や“子孫繁栄”を願う縁起の良い文様です」
と一言添えると、相手に特別な思いが伝わります。

蔓がしなやかに伸びて実を結ぶように、
「家族や仲間との絆」「ともに実りある人生を歩む」という願いも込められています。

さらに、ぶどうの花言葉は「思いやり」「慈善」「陶酔」。
「あなたの幸せがこれからも実り続きますように」
そんな温かな気持ちを込めて贈るのにぴったりの文様です。


🍇 まとめ

ぶどう文様は、

  • 多産・豊穣
  • 子孫繁栄
  • 健康長寿
  • 絆・繁栄
    を象徴する、前向きな願いが重なる吉祥文です。

実りとつながりの象徴である「ぶどう文」。
大切な方への贈り物に選べば、幸福が房のように豊かに実る――
そんな温もりのある贈り物になることでしょう。

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